雷害対策で建物に導入される「雷保護ゾーン」
雷害対策の観点から導入が重要視される「雷保護ゾーン」。
ですが、日常の生活ではあまり馴染みのない言葉なのではないでしょうか。
本記事では、「雷保護ゾーン」とは何か、どういった領域に区分けされるのかについて解説していきます。
雷への対策に活かしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
雷保護ゾーンとは
雷保護ゾーン(通称LPZ:Lightning Protection Zone)とは、雷電磁インパルスによって生じる電磁界によって、建物内部にある電子機器に障害が発生しないように、雷の影響を受ける領域を、その「受けやすさ順」に評価したものです。
簡単に言い換えれば、建物内外の領域を、「雷の影響をどのくらい受けるか」によって分類したものということです。
雷保護ゾーンは建物内部と外部に分けられており、外部はゾーン0、建物内部にはゾーン1、ゾーン2、という3つの領域が設定されています。
だだし厳密には、ゾーン0の中でもさらに2つの領域に分けられているので、雷保護ゾーンには計4つの領域が存在することになります。
・ゾーン0→建物外部の低減されていない電磁ノイズを有する場所
ゾーン0A→避雷針の保護範囲外で、雷が直撃する可能性のある領域
ゾーン0B→避雷針の保護範囲内で雷の直撃可能性は低いが、雷によって発せられる電磁パルスの影響は大きく受ける領域
・ゾーン1→電磁遮蔽された建物内部
・ゾーン2→建物内部でさらに電磁ノイズを遮蔽する場所
ゾーン1、ゾーン2を確立するためには、SPDや耐雷トランスなど、雷サージ(雷による過電圧)を減衰させる機器を導入する必要があります。
SPDや耐雷トランスは種類によって有している性能が異なるため、領域にあったものを選択することが重要です。
電子機器がどのゾーンにあるのかチェックを
以上、本記事では雷保護ゾーンについて解説しました。
雷の性質を知り、必要な対策を知る上での参考になりましたでしょうか。
雷害対策の観点から、どの場所がどの程度雷の影響を受けるのかを明確化することは重要です。
ぜひ本記事をきっかけに、ご自宅や会社の雷保護ゾーンについてご一考ください。
落雷対策・避雷針工事でお悩みの方は避雷針工事.netへご相談ください。