雷の種類や仕組み

気象災害の一つである雷には、様々な種類があることを知っていますか?

季節や気候状況によっても発生する雷が異なり、停電などの被害をもたらします。

今回は、雷の種類や落雷の被害例についてお話しします。

また基本となる雷が発生する仕組みについても併せてご紹介します。

雷には様々な種類がある

雷とは、光と音が発生する自然現象です。

雷と言っても一言では表せない現象であり、気象状況や季節によって様々な雷が発生します。

夏の雷と言われる「熱雷(ねつらい)」は、地表から熱した上昇気流によって発生した積乱雲の影響で起こります。

 

また、冬には「冬季雷(とうきらい)」という雷が発生します。

冬季雷は夏の雷である熱雷よりも威力が強く、「直撃雷」になりやすい雷と言われています。

直撃雷はその名の通り、人体や建物に直接被害与える雷で、人命を奪う可能性も考えられます。

また建物に落雷することで、停電が起こるなどの被害もあります。

その他にも電線などに落雷する「誘導雷」や電流が一部逆に流れる「逆流雷」など、雷の種類によって被害も異なります。

雷が起きる仕組みとは?

雷は、雲と地表の間の大規模な放電現象を指します。 激しい電光と雷鳴は、どのような過程を経て発生するのかを詳しく見ていきましょう。

 

雷の発生メカニズム

ここでは、順を追って雷が発生する流れを解説します。

 

1.地上の湿った空気が上昇する

地上の空気は常に一定量の水分を含み、湿っています。 また、空気は暖かいほど上部へ移動するという性質を持ちます。
上空に浮かぶ雲は、湿った空気が陽光などにより暖められることで上昇し、水蒸気から水滴となって集まったものです。

 

2.氷晶が発生する

空は高いところほど気温が低いため、雲は上昇するにつれて大きな水滴の塊となります。

やがて上空の温度が氷点下に達すると、雲の中の水滴は氷の粒(氷晶)へと変化し、大きくなっていきます。
一般的に縦長の雲の中は、マイナス20度以下の上部では氷晶、0度以上の下部では水滴、両者間では氷晶と水滴が混ざっている状態です。

 

3.電荷が溜まり、静電気が起きる

上空では水蒸気がどんどん氷晶に付着し、氷晶は急拡大します。 次第にその重さに耐えられなくなった氷晶は、降下し始めます。

ここでポイントなのは、雲の下部では氷晶が上昇していることです。 また、強い上昇気流があると、降下する氷晶は舞い上げられ、雲から落下できません。
雲の中では、重さも移動速度も異なる氷晶やひょう・あられなどが衝突し合い、静電気が発生します。
衝突時には、下降する大きな氷晶はマイナスの電荷、上昇する小さな氷晶はプラスの電荷を帯びます。

結果的に、雲の上部にはプラス電荷、下部にはマイナス電荷の層ができるのです。この状態が続くと、落雷を引き起こす「雷雲」となります。
さらに、静電誘導により、雷雲下部のマイナス電荷に対応して、地表ではプラス電荷が誘導されます。

 

4.放電する

雲内で電荷が溜まり蓄えきれなくなると、いよいよ放電を始めます。 プラス電荷とマイナス電荷は引き合う性質があるため、雲の上部・下部間の放電と雲の下部・地表間の放電が発生します。

前者は雲放電、後者は一般的に認識されている落雷です。 雲の下部から放たれた雷は、徐々に地表へと進んでいきます。
このステップトリーダーと呼ばれる放電が地表に達すると、雲と地表間の放電経路ができます。
放電経路を通って地表から雲へと帰る放電が、威力の強い雷です。

 

落雷時の光と音の発生理由

落雷すると、激しく光った数秒後に凄まじい音が鳴ります。 ここでは、落雷時になぜ光や音が発生するのかを確認しましょう。

 

落雷時の光

地面に向かって電気が流れる瞬間には、数万度以上の高温の分子が空気中を激しく動きます。
雷が落ちて電気が通った部分の空気は、加熱され熱放射を起こします。
つまり、高温の空気が電磁波を放出し、可視光が発生するのです。

 

落雷時の音

本来、雲には電気抵抗があり、簡単には電気を通しません。
しかし、雷は約1億ボルトの強い電流によって、雲の中を無理矢理進みます。
空気をかき分けるように進むため、雷は真っ直ぐではなくジグザグに見えるのです。
電気が通過し、雷によって数万度以上にまで加熱された空気は瞬間的に膨張します。

急激に膨張した空気は、周囲の空気を圧縮し振動を起こすことによって、衝撃波を与えます。
この空気の震えが、雷の音の原因です。 また一般的に、雷は光った数秒後に音が聞こえます。

これは、光の速度が約30万kmで発生から瞬時に伝わる一方、音の伝わる速度は秒速340mで時間がかかるからです。
つまり、光ってから音が聞こえるまでの秒数を数えれば、雷までの距離を簡単に計算できます。

 

オフィスに雷が与える被害とは?

オフィスで落雷があった際に考えられる被害はオフィスで起こりやすい落雷被害 で紹介しています。是非ご覧下さい。

 

雷の種類を知って被害を抑えよう

いかがでしたでしょうか?

この記事を読んでいただくことで、雷の種類について多少ご理解いただけたと思います。

雷は、種類によって様々な被害を及ぼします。

季節によっても雷の威力が変わりますので、雷の種類を理解して被害を最小限に抑えましょう。

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