雷が落ちやすい状況とは

梅雨から夏にかけて多く見かける、自然現象の1つ「雷」。

そのエネルギーは、時に火災や死亡事故まで引き起こすほど莫大で、遠くで鳴っているからといって油断できません。

そこで本記事では、雷の被害を避けるために、どんな時に雷が落ちやすいのかということについて解説します。

どんな時に落ちやすい?

どんな状況だと落雷が起きやすいのでしょうか。

雷が落ちやすくなる条件を、2つご紹介します。

 

高いものが近くにある
もともと雷には、高いところに落ちるという性質があります。

山頂やビルの屋上などが落雷の被害を受けやすいのはそのためです。

また「木の方が高いから安心!」と考えて、木の下に避難するのは非常に危険です。

木と人間では、人間の方が電気を通しやすい性質のため、木に落ちた雷の影響をそのまま受ける可能性があるのです。

 

高いものがなにもない
反対に、木や建物など高いものが何もない場所も危険です。

グラウンドや海辺など、ひらけた場所では落雷の標的となるものがなく、一番高い位置となる「人」に落雷しやすいのです。

また雨の中、ゴルフクラブや釣り竿などを頭上に掲げた瞬間に、雷に打たれるケースも少なくありません。

周りと比べて「高い位置」を作ってしまわないように、屋外で雷が鳴り出したら、すぐにできるだけ低い姿勢をとりましょう。

ウソ?ホント?落雷にまつわる迷信

雷の電圧が約1億ボルトなのに対し、落雷時の電圧は強ければ10億ボルトにもなると言われています。
通常の雷の10倍の電圧とそれに伴う電流を考えれば、落雷がどれほど危険なものかがお分かりいただけると思います。

 

貴金属製のアクセサリーは危険
雷は、金属に落ちやすい性質がありますが、アクセサリーや眼鏡など小さなものなら影響はありません。

それよりも傘など高さのあるものを持っている方が危険です。

 

レインコートや長靴を身に付ければ安心
ゴムは電気を通さない性質を持っているので、長靴などを身につけていれば安全なイメージがあります。

しかし、相手が雷とあっては一切太刀打ちできず、そのまま感電してしまいます。

雷は、金属に落ちやすい性質がありますが、アクセサリーや眼鏡など小さなものなら影響はありません。

雷雲の種類と移動方向

雷雲は、上昇流や下降流などの「セル」と呼ばれる要素により構成されています。
「単一セル」の雷雲もあれば、連続して多数のセルが発生する「多重セル」、多数のセルが同時に活動する「広域雷雨」の雷雲も存在します。
単一セルの直径は約5~10kmで、寿命は45分ほどです。 また、多重セルや広域雷雨の寿命は、数時間から半日と長い傾向にあります。
単一セルの移動方向は上空(中層)の風向き、多重セルの移動方向は中層の風向きよりやや南東向きです。

雷雲の移動速度

雷雲の移動速度はその時々の気候や環境、雷雲の状態により異なります。
一般的には、時速10~40kmで移動すると認識されていますが、全く動かないケースも少なくありません。

通常、多重セルよりも単一セルの方が移動するスピードが速いです。
また、雷雲の元である積乱雲は、大気の状態が不安的な時に上昇気流によって発生する大型の雲です。
横に数km~数十kmまで伸び、高さは10kmを超える場合もあります。
そのため、激しい雨・風・雷を伴って、ダイナミックな天候の変動をもたらします。

遠く離れた場所で雷が聞こえたとしても、大きな雷雲の範囲下にいた場合、すぐ近くで落雷する危険があるため、注意が欠かせません。
さらに、雷の光の速度が秒速30万kmほどであるのに対し、音の速度は秒速約340mで、両者には大きな差があります。

この法則を利用すると、雷との距離が計算できます。
例えば、雷の光を感じてから3秒後に音が聞こえた場合、雷は約1kmの範囲内で発生していると考えられるでしょう。
時速10kmで雷雲が移動している場合、5~6分で頭上に雷雲が現れる可能性があります。

すでに雷雲の下にいる可能性もゼロではありません。 雷の気配を感じたら、早めの行動・対策が肝心です。

開けた場所にいる場合の具体的な対処法

雷は、高い場所や尖った物体に落ちやすい性質を持ちます。
なぜなら落雷のメカニズム上、雷雲のマイナス電荷は、周囲より物理的に高く、プラス電荷が集まる場所に放電するからです。

また、避雷針のように尖った物の先端は、不安定な雷の進行方向が定まりやすくなるため、雷が直撃する可能性が高まります。
周辺に建物がなく、広く開けた場所では、人間が背の高い存在となり雷を受けやすい状況です。
開けた場所で雷を察知した場合は、すぐに以下のような対処法をとりましょう。

 

建物内や乗り物内に移動する
屋外で雷の音・光を感じたら、近くの建物内に避難しましょう。
鉄筋コンクリートでできたビルや木造家屋などは、落雷しても建物の表面を通り接地面に電気を流すため、内部は安全です。
近くに建物がない場合は、車やバスなどの乗り物でも構いません。

 

低い姿勢をとる
広く開けた場所では、できる限り自分の背丈を低くして落雷の直撃点とならないことが肝心です。
近くに建物や乗り物が見当たらない場合は、くぼみのある場所などに入り、低くかがんで待機しましょう。

 

細長いものは持たない
ゴルフ場や海、砂浜、河川敷など開けた場所から避難する際には、ゴルフクラブや釣竿、傘などは手放しましょう。 細長く尖った物は、高く上げると雷を直接受けるリスクが高まるため、取り扱いに注意が必要です。

 

木のそばに近寄らない
雷雨時には、木の下へ避難するのが安全だと思われているケースがあります。
しかし、これは大きな間違いで、雷発生時に木の下で雨宿りをすると大変危険です。 背が高い木は雷が直撃しやすく、落ちた雷は近くの人間や物体を介して電流を接地面へと逃がします。
つまり、木の近くにいると直撃雷が「側撃雷」として飛んでくる恐れが

回避方法をきちんと理解しておくことが大切

いかがでしたでしょうか。

この記事を読んでいただくことで、雷が落ちやすい状況についてご理解いただけたと思います。

雷が鳴り出したら背の高いものから離れること、周りに何もなければ姿勢を低くすることを徹底して、落雷の影響から逃れましょう。

落雷対策・避雷針工事でお悩みの方は避雷針工事.netへご相談ください。

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